2023.10/13から公開映画

『次元大介』

【美術装飾協力】しました。

作中登場する「時計店」の雰囲気作り、作業机や道具類の貸出、使用方法などをお伝えする美術装飾協力しました。

エンドロールに店名記載される

ありがたいこととなりました。

機会あれば是非ご視聴下さい。

 

『次元大介』公式

 

過去ブログ記事も参照下さい


映画『次元大介』きっかけのお話

この映画には「美術装飾協力」と言う形で協力させて頂いています。

キッカケは2022年夏頃、突然のメール「とある映画にて『時計屋さん』のシーンと修理その他撮影が有ります。つきましては、セット製作の小道具類の貸与、雰囲気作りへの協力依頼」でした。

2016年公開「世界から猫が消えたなら」にて、少しのお手伝いはしたこともあり、「せっかくの機会」と思い、快諾。後日スタッフさんが来店となりました。

2022年秋 スタッフさん来店。セット製作のため小道具や所作、当店の承諾が得ること出来れば、店内の展示物も貸出も依頼されました。作業机や店内の什器など、「当店の図面」が書けそうな位、計測していかれました。

時代的には昭和感漂う老舗時計店の様相を求めているようで、古時計や年季の入った道具類には興味を持たれていました。

当店を選んだ理由を教えて貰った所、ホームページ参照し、その記事中に「世界から猫が消えたなら」があったことから、今回の依頼も受けてくれると思ったそうです。

2022年秋 撮影セット制作にあたり、当店保管品や備品の貸し出し実施。その中には父が吉祥寺にて修業時代に使用していた机もあります。50年以上経過している年季の入った机です。

セットは都内某所のギャラリーを改装し製作するとお話ありました。都合2往復し当店保管品を運びました。

セットの図面なども見せて頂き、プロ仕事の細やかさを見せてもらいました。

映像に残る部分に関しての詳細な指定や指示、質問事項など、多岐に渡り非常に多く詰め込んである内容でした。

外観から店内の様子まで、図面作成されていたようです。

2022年冬 セット見学しに行きました。最初は父と私で、撮影開始前の作成中の状態でした。「目に映るものは全てセット」看板・床・壁・天井・衝立・扉 ビックリしました。

また貸し出した保管品も丁寧に設置され、「それっぽく」おかれている様子にビックリ

机も店内の良い位置にありました。商品と思われる掛け時計や、置き時計もそれぞれ調達して展示していると教えて貰いました。

見学中には「今度時計屋さんができるのね~」と地元の方が間違って入ってくることもあり、セットらしからぬ出来栄えを示す事例もありました。「このシーンではこの向きで撮影、手元もしっかり撮りますよ」と今後の展開もちょっと教えて貰いました。

2回目の見学は母と妻と私の3人でお邪魔しました。セット組み上げも終了。撮影中に見学させてもらいました。セットとは思えないほどの時計屋さんの様相で、明日から営業出来そうな感じすらあります。

橋本一監督にもご挨拶出来ました。

作業時に違和感の無い道具配置や実際の作業時の手動作などお伝えしました。細かな個所の深いこだわりの繰り返しで作品がより良く昇華していくのであろうと感じました。

また撮影前には、セット内に他社のマークなどの商標を管理する方もいて、店内を細かく調査して確認の作業をされている様子もビックリしました。

撮影時には出演俳優さん数人をお見掛けし、またスタッフさんのご厚意でセット隣のモニタールームで撮影風景をモニター越しに見学出来ました。すぐ隣なので、撮影開始時の「よーい、スタート!」の掛け声聞いた時は「ゾクッ」としたのは印象的でした。

撮影時には「これだけの人数が関わっているのかと」ビックリしました。60人以上はいたように思います。

2023年冬 貸出保管品返却がありました。情報解禁時には教えて下さいと連絡

それぞれキレイに梱包されて返却 一部出演者さんのサイン色紙も頂戴しました。

 

当店にとって今後無いであろうお話で、公開近くなるにつれ、雑誌販売や、写真展、コラボイベント、TVCM、など規模の大きさに戸惑いしかありませんでしたが、お客さまに内容伝える側として経験した方が良いと思い、前向きに参加しました。

お伝えしたお客様も、喜んで頂くこと多くありがたく感じています。

当店の記念日がひとつ増えました。2023年10月13日 とても良い日です(笑)


映画『次元大介』作中時計店 作業机のお話

映画内に度々映り込む机にも当店では大切な思い出ある机でした。

2018年6月の記事再掲載です。

今年の3月末で、吉祥寺のとある時計店さんが残念ながら閉店しました。

そのお店は父の就職先の時計店でした、学校卒業後、そのお店で働きながら時計のことをイチから教わった場所でした。そこで学び独立し上石神井にて店舗開店しました。

父の師匠に当たる先代は数年前に他界し、二代目がその後営業をしておりました。

閉店するにあたり部品や工具など頂きましたが、先日「富谷さんが、若いころ使っていた机、自宅にあるけれど、使いますか?」とのお話、ウソみたいなお話ですが、30年ほど前、吉祥寺のお店が改装した時に、机も数台処分したそうですが、1台だけ保管してあって、ご自宅での作業に使用していたようです。つまり修行時代に父が使用していた作業机が、現存していて、およそ40年の月日を経、縁あって当店にやってきました。

昨日来補修などに明け暮れています。

多少のイタミはありますが、補修してまた使います。見た目はとても年季のある佇まいでとにかく「シブイ!」

私自身は初めて見ましたが、現在当店にある机を少し小ぶりにしたサイズです。というのも父が独立する時、新規机を製作依頼したときに参考にしたのがこの作業机でした。なのでとても似ています。それだけで親しみが持てますね。

机が2台になり、今後は作業もより一層はかどると思います。

気持ちも新たにがんばっていこうと思うきっかけを机とともに頂きました。

ココマデが以前の引用です。

一時的な物置になりそうな時もありますが、たまに作業でも使用していますこの机は、父が吉祥寺の修業時代に使用していた机。50年以上経過している年季の入った机です。やはり年季入っていますが、とても気に入っている机です。

今は映画のお話の際に「・・・で、これがその机なんですよ」と店内で一番目立つ存在になりました。

父の師匠は既にお亡くなりになっていますが、2代目さんは父と同世代です。そのお店の閉店時に譲り受けた机が、映画のセットになって多くの方々の見る機会を得たのは非常に嬉しい事で、2代目さんにもご報告させてもらいました、非常に喜んで頂きました。

師匠への報告も近い内に行かないといけません